介護は、ある日突然訪れることがあります。介護を受ける側にとっても、その家族にとっても、心の準備ができるように徐々に訪れるとは限りません。そのため、いざ介護が必要になったときに慌てることなく満足のいく介護を受けることができるように家族と協力して備えておくことが重要となります。代表的な備えとしては、介護保険制度の利用範囲がどの程度のものかを知り、どのように利用することができるのかを調べることです。介護にかかる大きな金銭的な負担を軽減させてくれるもののため、非常に重要となります。また、身近な介護のサービスがどのようなものがあるのかを調べることも必要です。
これらの備えの他にも、介護を受ける側が自分の状況を正しく把握し、家族に伝えることも重要です。介護が始まった段階で、意思の疎通がうまく図れるとは限りません。そのため、あらかじめリストにして書き出しておくとわかりやすくて良いでしょう。具体的にいえば、相談できる医療機関や知り合いの連絡先、持病の状況、資産の状況といったリストです。介護を受ける際には、それまで受けていた医療の状況や薬の状況も鑑みて行う必要があるので、かかりつけ医の連絡先をはじめ、持病や服薬している薬のリストを作成しておくと、家族などの負担も減ります。また、介護は費用負担が大きいので、自身の資産状況を書き出しておくと、受けることができる介護の種類も具体的に把握することが可能となります。