高齢者になって近い将来には介護が必要な家族が出てくると予想されるようになったら、できるだけ早い段階で準備を進めるようにしましょう。介護のやり方には様々な選択肢があるため、どういう方針で介護をしていくのかを家族全員が納得できるようにしておくのが大切。介護が必要な家族が出てくる可能性があるなら、気づいた時点で方針を相談しておくのが賢明といえます。本人も家族も納得できる方針を見つけるのにはかなり時間がかかることもあります。本人は自宅で介護を受けたいと考えていても、家族の負担を考えると入所してもらいたいということもあるでしょう。一方、本人としては老人ホームなどで過ごしたいけれど、金銭的な問題で家族としてはできれば自宅で介護を受けて欲しいという場合も。経済的な事情や本人の意向、家族の介護に対する考え方などが複雑に絡み合っているのですぐに方針が決まらないことは多いのです。
じっくりと相談すればきっと方針は決まるので、時間的な余裕は作っておくに越したことはありません。きちんと方針が決まれば準備も整えられるので、いざ介護が必要になったときにも困らずに済みます。介護についての相談は家族の方が話を切り出すことが多いものの、可能であれば介護を受けることになる本人が自分の介護についての相談をするのが理想的。その方が家族の方も本音を話しやすく、本当に家族全員が納得できる方針で介護をする形を整えられる可能性が高いからです。